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 2016-03-25
最近勃発した男性ミュージシャンとハーフタレントの女性の不倫騒動が一向に収束しない。当初は、「不倫」という反道徳的な行為を二人が行ったことへの非難が大半だったが、現在は、男性側が完全黙秘で公の場にまったく出てこない点に対して矛先が向いている。

まあ、女性側が早々に会見を開き、騒動の影響からテレビ番組やCMをすべて降板する等一人で矢面に立っている状態なので、「不公平じゃん。こいつだけズルくね?」という感は否めない。所属事務所の意向等「大人の事情」もあるのだろうが、だんまりを決め込んでいる男性に、世間の目は厳しい。

いわば「同罪」なのに、「なんで○ッキーちゃんだけなの?こいつ何してんの?逃げ回ってないで出てこいよ!」というところ。発覚以来一切表に出てこない割には、Twitter上ではいろいろ発言しているような所も反感を買うのだと思う。端的に言えば、「卑怯だ!男らしくない!」というのが、世間の評価なのだ。

「大和魂」「日本男児」いう言葉もあるように、この国には、「男らしさ=清廉潔白」というような概念が浸透している。潔く、行動力や責任感を持ち、私欲よりも人の為、時には自己犠牲も厭わない―それが「男」である、というような。だがしかし、「そんなこたーない」というのが現実なのだ。

もともと「男尊女卑」の意識が長く根付いてきたこの国、そんな高尚な、男性賛美の概念が浸透しているのは、まさに「男尊」の部分から。実際の、生身の男は、もっと下世話だ。「狡さ」と「計算高さ」は男の標準装備。そういった意味では、どちらの要素も兼ね備えたこの男性ミュージシャン、それはもう、「わかりやすいほど、男」なのだ。

「女は感情とその場の空気で動く生き物、男は損得で動く生き物」私はそう思っている。全女性・全男性が該当するとは言わないが、得てしてそういう傾向が強いのではないかと。それが良いか悪いかは別として、何かを決断する時、最終的に、女は感情を、男は利益をベースにして答えを出すようなところがある。

例えば、転職を考えたとする。女の場合、気持ちの割合が「辞めたい:7割」「給料がいいから辞めるのはもったいない:3割」だとすると、ほぼ迷わず7割―自分の気持ち・感情を優先する。だが、男は違う。自分の感情よりも、残りの3割―「自分にとっての利益」を取る。人間関係、報酬や待遇、方針に7割の不満を持っていたとしても、「自分にとっての3割の利益」があれば、男は自我や感情を殺して組織の為に働くことができる。自分の利益>自分の感情―それが「男」だ。

彼らのその「主義」「特性」は、恋愛や結婚等「感情」が大きく占める分野に対しても同様に発揮される。気持ちが相手に8割向いていたとしても、「交際・結婚すれば自由がなくなる」「この人を選んだ場合の周囲の評価が気になる」「もっといい出会いがあるかもしれない」等「2割の損」があれば、男は自分の気持ちに目をつぶる。迷いつつも、同時に自分にとっての「得」を思案し、最終的には「損のない方」を選ぶ。徹底した利益優先主義は、そこでも貫かれるのだ。

渦中の男性のことを、やっていることがゲスだの卑怯だの言っている世の男性達だって、なんだかんだ言っても結局「同類」なのだ。どんなに優しい男だって、彼と同様、「狡さと計算高さ」の特性は細胞に組み込まれている。むしろそういった男のほうが、自分の損に敏感なような気がする。計算も早いし、答えを出すのも早い。いわゆる「変わり身が早い」のがこのタイプ。「優しいから」「誠実だから」といっても、この特性は変わらない。買い被っていると、思わぬしっぺ返しがくる可能性もある。そのあたりは、シビアに冷静に観ることだ。

全くその気はないくせに、自分に好意的な女性に気を持たせるようなことを言ってキープしようとしたりとか。今のカノジョと別れる気満々だとしても、「悪い人」になりたくないばかりに、「お互いの為に距離をおこう」「友達に戻ろう」とかいう中途半端な言い訳でフェードアウトを狙ったりとか。カノジョがいながら、「もっといい相手」がいないかと、こっそり合コンや婚活パーティーに参加したりとか。「面倒くさい」と内心思いつつも、学校や職場の女性達に嫌われないように愛想を振りまいているとか。

そういった「計算」を駆使して、男は日常を生きている。あらゆるものを天秤に乗せて、重いほうを選ぶ。狡いから男なのか、男だから狡いのか―。一貫した利益主義、あれこれ言ってもどうにもならない。女にしてみたら身勝手極まりないことだが仕方ない。それが男という生き物なのだから。だが、女がそれを受け入れるかどうかは、また別の話だけど。

人気上昇中の既婚ミュージシャンと人気タレント―当人達の社会的立場や状況・事情も大きく影響し、こんな騒ぎになってはいるが、ひと皮剥けば、案外どこにでも転がっているような、いわゆる「世間ではよくある話」なのかも。あれこれ付いた尾ひれを全部取り去って蓋を開けてみれば、そこには、それぞれの性別の特性そのままに、自分の欲に忠実且つ損得勘定も忘れない男と、感情のままに突っ走ることを選んだ女がいるだけだ。

一言で言ってしまえば、「ひと組の男女の恋愛にまつわる話」。ただそれだけのこと。大袈裟に見えるゴシップの実態は、意外と単純で平凡なのだ。世界の至るところで、有名無名かかわらず、男と女がいる場所で、当たり前のように発生する「ごくありふれた日常の出来事」に過ぎないのだ。

*ブログ内のすべて文章の著作権は、カンテ・イスタ 樫田ミラに属します。文章の論旨・表現等の盗用や剽窃、無断引用を禁じます。当方のブログの内容や表現を無断でそのまま用いる方、少々の手直しを加えて、自分のオリジナルのように装う方がいらっしゃるようですが、モラルを守ってくださるようお願い致します。

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露見

 2016-03-08
「そんなつもりじゃなかった」相手から自分の言動について問い詰められた時、そう言い訳をする人がいるが、「じゃあ、どんなつもりだったわけ?」と。

本人は、「悪気はなかった」「わざとじゃない」ということをアピールしたいのだと思うが、むしろ逆効果だ。その言葉によって、心の底にある「本音」を自ら晒していることに気づいていない。

「そんなつもりじゃない」と言うのなら、それはつまり、「無意識でやっている」ということだ。無意識は、コントロール不能な「本音の世界」。特に、相手を愚弄するような言動を”無意識で”取るということは、最初からその人を見下す気持ちが根底にあるからだと言える。いくら否定しても、実際にはそれが「本音」ということだ。どう弁明しようと、「完全にそのつもりで言った事・やった事」であり、「確信犯」に他ならない。

潔くないよなー、と。そんなつもり云々と言う人は、結局「無責任で卑怯」なのだと思う。自分の言葉や行動、それによって生じた結果に責任を取らないのだから。旗色が悪いと感じると、即前言を撤回し、自身を正当化しながら逃げ道を確保しようとする。利益や保身が第一の、いわゆる「小心者」なのだ。

そのくせどういうわけか、「自分は悪くない」「自分は人を傷つけるような人間じゃない」と、ムダに自己評価が高い。彼らの無意識には、「非の打ち所のない正しい私」という自分像がある。人を見下したり、相手の出方を見て発言を出したり引っ込めたりするような、傲慢で狡猾な部分が自分の中に存在することを決して認めようとはしないのだ。

「そんなつもり云々」という、聞きようによっては受け取った側に問題があるかのようにも受け取れるニュアンスの言葉で、自分に不都合且つ不本意な状況をもたらした相手を暗に責めているわけだ。そういった遠回しな言葉で責任転嫁し、どこまでも自分を正当化し、逃げる。それこそが彼らの「本音」であり、「素の姿」なのだ。

人は、「追い詰められた時」に本性が出る。何らかの答えや対応を即座に迫られた時、特に利害や結果を計算する時間の余裕が十分でない時ほど、そこで口を突いて出た言葉、一瞬の表情や咄嗟の行動に、本来のその人の「素=本音・性根」を見て取れることがある。意図的に隠してきたものが一気に表れる。「信」と「芯」が問われる瞬間。

誠実、優しさ、寛容、純粋、清廉―そういったものを、日頃どんなに自称していたとしても、「追い詰められた時」に出た要素がそれらと正反対なものだった場合、やはりそれこそが「本来の自分」なのだ。受け入れようが受け入れまいが、それは「事実」だ。少なくとも、そういった要素が確実に自分の中に存在しているということ。

人は、自分が思っている以上に、周囲に「自分」を晒している。それも自分が気づかぬうちに。あらゆる場所で。あらゆる人に。あなたは、見られているのだ。いつも。これからも。ずっと。

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